極端な性格の人はなぜ?

激しい言動の背景にあるもの
「極端な性格」に見える人がいるとき
身近なところに、こんな人はいないでしょうか。
・少し注意されただけなのに、激しく怒る
・意見が違うと、急に相手を敵のように扱う
・自信があるというより、いつも強く自分を大きく見せようとする
・気分や態度の振れ幅が大きく、周囲が振り回されてしまう
そんな人を見ていると、
「どうして、こんなに極端なんだろう」
「普通に話せばいいのに、なぜそこまで激しくなるんだろう」
と思うことがあります。
ただ、「極端な性格の人」には、誰にでも当てはまる一つの心理があるわけではありません。もともとの気質や性格、そのとき置かれている状況、人間関係のストレス、過去の経験など、いくつもの要素が関係していることがあります。
また、外から見れば同じように「怒りっぽい」「強すぎる」と見えても、その人の内側で起きていることまで同じとは限りません。だから私は、極端な言動を見たときに、
「あの人は本当は弱いからだ」
「劣等感を隠しているんだ」
と、すぐに一つの答えに決めてしまわない方がいいと考えています。
一方で、強い言動が「自分を守るための反応」として現れている場合があるのも確かです。ここから、その可能性について少し考えてみます。
強い言動が、自分を守る反応になっていることもある
人は不安や恥ずかしさ、傷つきやすさを感じたとき、それをそのまま表現できるとは限りません。たとえば、
「否定された」と感じた瞬間に、強く言い返す。
不安になると、相手をコントロールしようとする。
自信を失いそうになると、必要以上に自分の正しさを主張する。
そんな形で、反射的に自分を守ろうとすることもあります。
とはいえ、外から見える強さの奥に、必ず「弱さ」や「劣等感」が隠れているとも限らない。怒りの表し方を身につけてきた環境、長く続いているストレス、人との関わり方の癖、その場での立場や力関係など、背景は人によって違うからです。
大切なのは、「極端な人=本当は弱い人」と決めつけることではなく、「この言動には、何かを守ろうとする反応が含まれている可能性もある」くらいに捉えておくことだと思います。相手を理解するための仮説は持っても、その仮説を相手の「正体」にしない。私は、そのくらいの距離感がちょうどいいと考えています。
自分を守る方法が、人間関係を苦しくすることもある
その人にとっては、自分を守るために身につけてきた反応だったとしても、それがいつも役に立つとは限りません。例えば、強く言い返すことで自分を守ってきた人が、少しの意見の違いにも攻撃的になってしまう。傷つく前に相手を遠ざけることを繰り返しているうちに、本当は大切にしたかった関係まで壊れてしまう。そんなこともあるでしょう。つまり、ある時期やある環境では自分を守ってくれた方法が、別の環境では自分自身や周囲を苦しめることがあるということです。
だから、ここで大切なのは、「だから性格が悪い」と決めつけることでも、「かわいそうな背景があるのだから仕方がない」とすべてを受け入れることでもなく、その言動が今の人間関係の中で、実際に何を起こしているのかを見ることではないでしょうか。
相手を理解することと、振り回され続けることは別です
もし自分自身の言動について、
「どうして、いつもこんなに激しく反応してしまうんだろう」
「後になって後悔するのに、その場では止められない」
と感じているなら、まずは自分を責めることよりも、「どんなときに、この反応が起きやすいのだろう」と振り返ってみるところから始めてもいいと思います。不安なのか、傷ついたと感じたのか、否定されたように感じたのか。それとも、疲れやストレスが積み重なっていたのか。すぐに一つの原因を見つける必要はありません。反応の前後に何が起きているのかを少しずつ理解していくことで、これまでとは違う対応を選べる余地が生まれることがありますから。
一方で、身近な人の激しい言動に振り回されている方もいるでしょう。「この人にも何か事情があるのかもしれない」と考えることは、相手を理解する一つの方法です。
でも、相手に事情があることと、あなたが傷つけられ続けなければならないことは別の話です。相手の心理を理解しようとするあまり、自分の苦しさを後回しにしなくても構いません。大切なのは、「この人はなぜこうなのか」だけではなく、「私は、この関係の中でどう感じているのか」「私は、これからどうしたいのか」と自分自身に問いかけることです。
一人で整理することが難しいときには、カウンセリングもそのために使うことができます。相手を診断したり、「本当の心理」を決めつけたりするのではなく、今起きていることと自分の気持ちを一緒に整理しながら、これからの関わり方を考えていきましょう。
「もし、身近な人の激しい言動や威圧的な態度に振り回されていて、『なぜこんなことをするのか』『話せば分かるはずなのに、どうして通じないのか』と悩んでいるなら、以下の記事も参考にしてください。
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