2020-03-13

自信のなさという病に

自信のなさという病

今回はリフレイムを利用している方へのご説明です。カウンセリング時に私の考えを事細かに説明する時間は取りづらいですから、こうして時おりHPにてお伝えしています。


自信のなさが作り出すものは、というより、それが損なうものの方が人生にネガティブな影響を及ぼし続けるのだと思います。では自信のなさは何を損なってしまうのでしょうか。そのひとつは自分らしさ、あるいは主体性といってもいいと思います。リフレイムを訪れる多くの方(特に自信がないと自認されている方)は、自分の欲求を「わからない」と説明されます。どうしたいのか、どう在りたいのか、どう生きたいのか・・・それらの質問に対する答えを持たない。そしてその代わりに「人にどう思われるのか」が思考の多くを占めています。例えば、どうすれば認められるのか、どうすれば好かれるのか、なぜわかってくれないのか・・・といった感じに。

自信のなさが生み出すもの・・・「わかって欲しい」という過剰な気持ち

自信のない人は他者による評価がモチベーション。言い換えれば自分の幸せを決めるのは他者、という思考です。しかし人の心は移り変わるものです。体調や気候の変動や出来事などでその日の機嫌も変わる。その変わり続けるものを心のよりどころにするということは、自分の精神状態も日々激しく影響を受け続けるということになってしまいます。

自信のなさが生み出すもの・・・自分の幸せを決めるのは他者

また、自信のない人はポジティブな評価をもらえるよう、自分と関わる他者の心をコントロールしようとします。機嫌を取ったり、言うことを聞いたり、我慢してつきあったり・・・。中には強く見せることで自分と同じような不安定な他者をコントロールする人もいます。SNSでキラキラした自分を演出したり、心の在り方を専門家風に説いたり、できる人だと思わせたり、何かを批判することで自分の正しさを立証したり・・・。(これが酷くなればDVや虐待も)しかし、人をコントロールしている時点で対等ではありません。それは人を下に見ている証拠です。自分の欲求を満たす役割を課しているのですから、いつまで経っても深い関係にはなり得ない。そして余裕を失っているためにそのことには気づいていない。もしかしたら『正しさ』だとさえ感じているかもしれません。(脳は自分を正当化するのが得意です。ストレスが減れば生存の危機を回避できますから)

自信のなさが生み出すもの・・・他者のコントロール

他者を巻き込んで自分の正しさを証明する前に、人は自分自身で努力して納得して満足する力が必要です。しかしそれは、自信のない人にとっては他者を利用する方法の何倍も難しい。(逆に言うと人を利用する方法が簡単だからそちらを選んでしまう人が多いとも言えますが、実際にはそれは短期的には簡単というだけで、長期的には逆効果にしかならないことが実証されています)

では、その難しさとどう向き合っていくのか。その為には支えになるものが必要です。不安なときも辛いときも寂しいときもぶれずに支えてくれるもの。それが自分です。(既にご説明したように断じて他者ではありません。他者の自分への態度は日々変わるものであって、ぶれないものではありませんから)自分らしさだけは何があっても揺るがない可能性が一番高いといえます。なぜなら、それは形ではなく姿勢だから。どうしたいのか、どう在りたいのか、どう生きたいのか・・・、欲求がある限り人はぶれにくい。少なくとも物理的な調整としての変化はあれど、精神的な方向性はぶれることが少ない。そこで私はそんな皆さんに【自分を知り、自分らしさを回復すること】を提案しているというわけです。

自信のなさからの回復・・・自分を知り理解すること

では【自分を知り、自分らしさを回復すること】を実践するためには何が必要か?それが感度の高い相手との対話です。相手も感度が高いのでコントロールや我慢や見せかけの文脈にはすぐに違和感を感じて閉じてしまいますから、対話を成立させるには正直に自分の考えを表明する必要があります。また、自分の考えを表明するには、自分を知っている前提が必要ですから、常日頃から「なぜ自分はこう思うのか?」という問いかけと共に行動する必要が生じます。とどのつまり、その行為こそが【自分を知り、自分らしさを回復すること】そのものといえるのです。そして私にはそのお手伝いができます。今まで自信が持てず自己否定を繰り返してきた人にとって、ひとりで自分の考えと向き合うのは初めのうちは至難の業ですから、恐怖や不安が去るまで一緒に理由を探すという形のお手伝いです。

↪自信のなさからの回復・・・自分の選択の理由を自分に問い続ける

ここでひとつご説明したいのは、自分がない人はいないということ。自分がダメだと思った日から、あるいは自分ではないものの方が適切であると判断した日から、自分らしさを見えないところに隠してしまっただけで、どんな人にも必ずそれは存在しているし、少なくとも私はそう信じています。

ただしこの試みを効果的にするには継続が条件です。回復には今までの人生の時間分必要だとは思いませんが、簡単だとも思いません。人によって差はありますが、他者の価値観に食い込まれている人ほど時間がかかるというのが実感です。そのことだけは初めに覚悟をもっていただくようお願いしています。また、いつまでも【正しさを演じている自分】という殻を破らない人は変化しません。私との相性もあると思いますし、今はまだ覚悟が持てないということでもあります。継続できないということはそういうことだとご判断ください。

↪自信のなさからの回復・・・自分の最高の理解者になること

目指すのは自分らしさの確立。オリジナルな自分の在り方の確立です。私はリフレイムを訪れる人に自分を回復して人生の喜びや楽しさを経験して欲しいと考えています。そしてその為に対話を続けたいと考えています。挫けそうなときがあることは重々承知しています。しかし、どんな状況でも自分を装わずに思うままをお伝えください。自分を深く知るための対話を続けていきましょう。


★自信のなさを生み出す原因となるのは、可能性の高い順に言えば親子関係、学校、会社です。(生来の問題を除きます)高い順と書きましたが、多くは親子関係ということがわかっています。これについては今までも言及していますのでそちらをご覧ください。

◆関連記事⇒親子関係・性格への影響

★自信のなさからの回復については、カウンセリング以外にもいくつかの試みを実施していますので、そちらをご確認ください。

◆関連記事 ⇒ 自己認識と自己開示
◆関連記事 ⇒ 自分を見つける前に
◆関連記事 ⇒ カウンセリングの効能
◆関連記事 ⇒ リフレイムの心理カウンセリングについて
◆関連記事 ⇒ オンラインカウンセリング


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